鈴木 省一 先生

鈴木 省一 先生

名古屋中央支部に所属する先生方にインタビューするこの企画。第17回目は、名古屋市北区にある「鈴木司法書士事務所」の鈴木省一先生のインタビューです。

 

ーー前職について教えてください

 

今では当たり前になっている半導体を利用した電子機器など、電機関係の技術革新の研究に興味がありました。そこで、理工系の大学へ進学して、卒業後は春日井市に本社がある愛知電機(上場)に入社しました。

 

ーー司法書士を目指したきっかけはなんですか?

 

父が55歳で名古屋相互銀行(現・名古屋銀行)を定年退職し、同時期に司法書士の資格を取り事務所を開設しました。当時、私は愛知電機の大阪支店に勤務していたので、父が司法書士試験の勉強をしていたとは知りませんでした(笑)

 

「長男だから仕事を手伝いながら資格を取得して欲しい」という父の要望もあり、私は会社を退社し名古屋へ。それから12年間、補助者として父の事務所で働きました。

 

本気で試験に挑戦したのは、父・鈴木磯次が逝去してからですね。

 

 

ーー試験までの道のりを教えてください

 

父の仕事を手伝っていたので、登記法に関する二次試験の知識は充分だったと思います。ただ問題は、一次試験の実体法関係の法律知識がいまいちだったことです。

 

そこで上京して、当時代々木にあった日本法経専門学院で法律知識を学ぶ事にしました。今思えば、その当時にはすでに家族もいましたのでまさに人生をかけた受験勉強でしたね。

 

そして決意してから4年目の平成元年に合格を勝ち取りました。

 

ーー受験勉強や試験でのエピソードについて

 

私が合格した平成元年の愛知県は、約800人の受験者に合格者はたったの7名。愛知会場は冷房設備が使用できない状態での受験だったので、猛暑の中の体力勝負だったような気がします。

 

あの環境下の受験で合格者となれたのは誇らしく、奇跡的なものだったと思いますね。

 

ーー合格後について

 

翌年2月に、父が亡くなってから4年間閉めていた事務所を再開し、新たに鈴木事務所をスタートしました。思えば父が私を士業に導いてくれたのだと感謝しています。

 

再開してから30年余りになりますが、こうして無事に仕事を続けられたのは父の勤務していた銀行の方々の応援があったからだと思います。

 

 

ーー司法書士業務の変移について

 

令和の時代になって懐かしく思えるのは、私が父の仕事を手伝い始めた頃は登記簿という台帳があって、謄本を請求すると台帳から登記用紙を取り出して印刷機でコピー(青焼)をしていました。そして製本したページのつなぎ部分に割印をしていましたが、今では電子機器が自動で印刷・製本処理になり、事務合理化になっています。これも私が目指した電子機器の技術革新のおかげですね。

 

また、インターネットの普及で多くの司法書士がオンラインで登記申請する時代になっていますが、当時は補助者が法務局に出向き、登記申請や登記簿の閲覧・謄本取入をしていました。

 

そのため、補助者間での懇親会や旅行などの交流があり楽しかった思い出があります。今はオンライン申請や郵便で仕事ができるので、本職や補助者間の交流も少なくなっています。

 

これらについては電子機器の技術革新のデメリットになっているのかもしれませんね。

 

ーー司法書士のやりがいは?

 

楽しみながら仕事をしていますし、長年業務していますがありがたいことに苦労した思い出はほぼないですね。

 

ーーポリシーや座右の銘を教えてください

 

当然のことながら、国民の財産保護のため人・物・意思の確認を第一に重きを置き職務に従事するようにしております。座右の銘としては「思いやりをもって誠実に」ですね。

 

 

ーーオススメの本を教えてください

 

父が遺してくれた古いものですが、法律の改正などを解説した本ですかね。

 

ーー事務所の雰囲気はいかがですか?

 

平成13年には長女が司法書士試験に合格し、家族で事務所を運営していますので、アットホームな事務所ですよ(笑)

 

 

ーー趣味は何ですか?

 

特にゴルフですかね。思い出に残っているのは、元巨人軍の桑田真澄氏(現在・巨人軍コーチ)と親交ができ、三好カントリー俱楽部で一緒にラウンドしたことかな(笑)

 

ーー今後の目標は

 

私がまだまだ元気なので、いつ長女に三代目を委譲するか考えているくらいですかね。

今は法務局に近い場所に事務所がありますので、いわゆる紙申請をしていますが、今後はアナログとデジタルの良いところを選択して、スムーズな業務ができたらと思っています。

 

鈴木先生、ありがとうございました!

 

 

取材/テキスト ライターチームマムハイブ(https://mamhive.com

 

インタビュアーより

子どもの頃からの夢を叶えた矢先、司法書士であるお父様の補助者へと転身された鈴木先生。名古屋銀行をはじめスポーツ界までに幅広い人脈を持ち、苦労された受験エピソードもお話しいただきました。その知識と経験は娘さんや多くの後輩たちへ受け継がれていくことと期待しています。

 

※インタビューの内容は2022年6月取材時のものです。最新の状況は事務所に直接お問い合わせいただくか、司法書士名古屋中央支部へお問い合わせください。

 

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司法書士名 鈴木 省一 先生
所属事務所 鈴木司法書士事務所
住所 〒462-0841
愛知県名古屋市北区黒川本通5丁目12-1
電話番号 052-915-1221

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