酒井 温司 先生

酒井 温司 先生

名古屋中央支部に所属する先生方にインタビューするこの企画。第21回目は、愛知県清須市にある「酒井事務所」の酒井 温司先生のインタビューです。

 

ーー司法書士を目指したきっかけはなんですか?

 

物心ついたばかりの頃に、祖父から「お前は酒井事務所の三代目だぞ」と刷り込まれたような気がします(笑)

祖父は法務局の登記官をしていて、特任で司法書士になりました。私の父も、名鉄の車掌として勤務していましたが、夜間大学に通い司法書士の資格を取得しました。

 

生まれたときから家業が司法書士でしたので、これがファミリービジネスだと思っています。

 

ーー試験までの道のりを教えてください

 

法学部に進学しましたが、バンドにはまってしまい、大学4年間のすべてを音楽に捧げました。当時はLAメタルが流行するなか、私は60〜70年代のハードロックバンドのドラム担当で、長髪のヒッピーのような容姿をしていました。

 

 

そして大学を卒業してすぐのGW。社会人になった仲間たちの仕事話を聞き「お前はプー太郎だからなぁ」とおごってもらったのを機に、ようやく切り替えました。長かった髪を切り、司法書士になるぞと心に決めたんです。

 

ーー受験勉強や試験でのエピソードについて

 

1年で合格するつもりで本当に勉強しました。最初の試験は自信があったのに不合格……そこから5年間勉強して、司法書士資格を取ることができました。

 

最後の年は、精神的にも弱くなっていたのか勉強もなかなか進まず、これまでの年とは違う無の境地に入っていたような感覚でした。不思議ですね。

 

ーー合格後について

 

実は、私が合格した2年前に祖父が亡くなったんです。もっと早く合格していたら親子3代の名を連ねることができたのにと、それだけが悔やまれますね。

 

 

 

ーー司法書士業務の変移について

 

昭和から令和にかけて、司法書士の仕事道具はガラスペン、和文タイプ、ワープロ、パソコンと進化してきました。社会の在り方や価値観もどんどん変化しています。伝統を守るだけでなく、社会のニーズに合わせていくことが大切だと思っています。

 

ーー司法書士のやりがいは?

 

弁護士とは似て非なるもので、司法書士の仕事は双方代理です。ですから、双方向に満足してもらわなければならず、調和的というか平和的な仕事でなければなりません。

 

専門用語や法律を聞くだけで嫌になる方も多いと思います。私はそれらをかみ砕き、分かりやすく理解してもらい、満足していただけることに司法書士の仕事のやりがいを感じます。「敷居の低い街の法律家」として、気軽に声をかけてもらっていますよ。

 

 

ーー印象深いエピソードについて

 

マイホームの登記、難しい相続登記、難解な会社法務の登記等、どんなご依頼にもそれぞれのドラマがあり、ストーリーがあります。

 

数年越しで請け負っている現在進行形の仕事など大変な案件もありますが、お客様の「ありがとう」の言葉でそれまでの苦労は吹き飛びますし、自分の経験値が上がると感じますね。

 

ーーポリシーや座右の銘を教えてください

 

「Keep your friends close, but your enemies closer.(友は近くに置いておけ、しかし敵はもっと近くに置け)」

映画「ゴッドファーザーPart2(1974年)」の言葉で、孫子の兵法的な発想だと思っています。

 

「Every man dies, not every man really lives.(人間はみな誰もが死ぬ。だが真の意味で生きていると呼べる人間は少ない)」

映画「ブレイブハート(1996年)」のワンシーンから。生かされるのではなく、自ら生きていきたいと実感しました。

 

 

ーーオススメの本を教えてください

 

【商業登記ハンドブック/松井 信憲】

【国家の品格/藤原 正彦】

司法書士のためのマーケティングマニュアル/株式会社 船井総合研究所 司法書士事務所コンサルティンググループ】

【プリンス FOREVER IN MY LIFE/Neal Karlen(ニール・カーレン)】

 

ーー事務所の雰囲気はいかがですか?

 

喫茶店かおしゃべりサロンのように、気軽に来て楽しくおしゃべりしていただけます。もちろん仕事の話もしますが、趣味や身近な話題について一緒に盛り上がることも多いですよ。

 

この間も、お客さんからプロジェクターを勧められて買ってしまいました(笑)

 

ーー趣味はなんですか?

 

音楽鑑賞、映画鑑賞、スキューバダイビング、英会話、旅行などです。

 

 

 

ーー今後の目標は

 

ダウンロードやCDが手軽で便利なのに対して、レコードは世話もかかりますし面倒です。しかし、レコードにはアナログ独特の温かみがあると思うんです。同じように、私もアナログとITの両方を取り入れて社会の役に立ちたいと思います。

 

そして男性的なイメージのある事務所の雰囲気を、もっと女性的なイメージに変えていけたらいいなと思っています。

 

 

酒井先生、ありがとうございました!

 

取材/テキスト ライターチーム マムハイブ(https://mamhive.com)

 

インタビュアーより

街の法律家の名の通り、気さくに話しやすい雰囲気の酒井先生は、お客さんと趣味の話題で盛り上がることも多いと言います。「昔は、突き詰めてこそ!と思っていたけど、今は究極のミーハーになりたい」と興味深いお言葉をいただきました。事務所のあちこちに垣間見える先生の趣味コーナーを、ぜひ見つけてみてくださいね。

 

※インタビューの内容は2022年9月取材時のものです。最新の状況は事務所に直接お問い合わせいただくか、司法書士名古屋中央支部へお問い合わせください。

 

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司法書士名 酒井 温司 先生
所属事務所 酒井事務所
住所 〒452-0904
愛知県清須市東須ヶ口34番地
電話番号 052-400-0551

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