北島 詔三 先生

北島 詔三 先生

名古屋中央支部に所属する先生方にインタビューするこの企画。

第3回目は、法務局を経て59歳から司法書士としての道を決意された北島 詔三(つぐみ)先生です。

 

ーー経歴を教えてください。

 

信州の県立商業高校を出て、名古屋の商店で丁稚奉公をしていました。でもその店は徒弟制度があり身内経営だったので、ここにいては経営者まで登りつめられないと判断して、公務員を目指すことにしました。

 

下っ端だったので、先輩たちが食事と風呂を終えたあと夜12時くらいから勉強して、朝は早く起きて豆腐を買いに行って食事当番までやるんです。昔は予備校もなかったので、働きながら独学で勉強をしましたね。

 

そして公務員試験に受かって、一番最初に採用通知がきた法務局に行くことにしたんです。

 

ーー法務局時代について。

 

国家公務員になって時間の余裕ができたので、1年の遅れを取り戻そうとまた勉強して、次のレベル(中級)の試験を受け直しました。上級もあったけど、嫌いな英語で落ちちゃって(笑)

 

あとは法務局でやっている研修にはなるべく多く参加しました。もともと学びは好きじゃなかったんだけどね。

 

 

ーー法務局での業務について。

 

いわゆる転勤族として名古屋、東京、長野など各地で勤務しました。僕が担当していたのは、公害や災害などで国を相手に行われる「国家賠償」などの裁判。国側の訴訟代理人として日本全国をまわりました。

 

当時は書類を人間が直接運ぶ必要があったので、九州まで日帰りで行ったこともあります。

 

ーー瑞宝双光章の受章について。

 

法務局での事務官としての業務のほか、東京の国土建設学院で測量を学び、土地家屋調査士の資格もとりました。公務員として長年の功績が認められたことで、平成28年に「瑞宝双光章」をいただけました。

 

妻とふたり、皇居で天皇陛下に拝謁するということは、格別の体験だったと思っています。

 

 

※瑞宝双光章(ずいほうそうこうしょう)とは?

日本の勲章のひとつであり、国家又は公共に対し功労のある方のなかでも、公務等に長年にわたり従事し、成績を挙げた方に授与される。

 

ーー司法書士になったきっかけは?

 

定年で法務局を辞めても、退職金だけで老後を過ごせるわけでもなく…できることを考えたら司法書士が浮かんだんです。登記官として20年以上も司法書士がつくった書類をチェックする立場にいたので、仕事内容や実務についてはよくわかっていましたよ。

 

59歳から、司法書士と土地家屋調査士として再スタートを切りました。

 

ーー合格後の状況や環境はいかがですか?

 

最初の1年間は、岡崎の司法書士事務所で実務を経験しました。その後、この場所(名古屋市西区)で20年以上続けています。

 

普通なら、司法書士は40〜50代で脂が乗り切って、60代ではもう疲れているかもしれない(笑)そんななかで仲間に入れてもらったわけだから、中央支部では副支部長・支部長を経験させていただき、他にも本会での役職にも多数携わらせていただきました。

 

また、簡易裁判所の調停委員や、法務省の人権擁護委員も経験しました。

 

 

ーー仕事上のポリシーはなんですか?

 

人が喜んでくれることをやる、これだけです。金儲けに走るとみっともないから、武士は食わねど高楊枝!ですね(笑)

 

ーー事務所の雰囲気を教えてください。

 

行政書士である妻とは今年金婚式を迎えます。2人だけでやっている事務所なので…ご覧のとおりの雰囲気ですよ。

 

ずっと公務員をやっていたせいか営業が下手くそで、紹介で来てくださるお客様ばかりです。

 

 

ーー趣味や息抜き方法を教えてください。

 

マラソンですね。30歳を過ぎてからスタートして、特に100km以上走るウルトラマラソンには毎年のように参加しています。

 

今年は、7月に「夜叉ヶ池マラニック」という135kmのマラソンにエントリーしています。

 

 

ーーウルトラマラソンの魅力について。

 

例えば、フルマラソンは実力のある人が良い成績や順位を出すことを目標にしているけど、ウルトラの目標は完走。同じレベルの人と「みんなでゴールしようね」と助け合って走るんです。ひとりで野原を走っていたら続けていなかったかもしれない。

 

 

「ランナーズ」という雑誌には全国の年齢別ランキング(完走)があって、毎年100位以内には僕の名前が入っています。この雑誌のなかで60代の方が「年齢的にもう走るのをやめようかな」と言っていて、「何言ってるんだ、こっちは80だぞ!」と思ったこともあります(笑)

 

ウルトラに挑戦するようになってから20年以上、毎朝3時〜4時に起きて名城公園を2時間は走っています。朝ごはんをおいしく食べれられる程度に10kmくらいですね、疲れるほどは走らない!

 

 

マラソン以外ではひとり酒も好きです。あと献血も200回以上はやりましたね。

 

ーー今後の目標は?

 

法務局で40年も勤めたから、司法書士として50年は勤め上げたい(笑)

マラソンができなくなったら仕事も辞めるくらいの決意で、120歳まで生きるつもりで頑張りますよ。

 

ーー北島先生、ありがとうございました!

 

 

取材/テキスト ライターチームマムハイブ(https://mamhive.com

 

インタビュアーより

法務局で勤め上げたあと、第二のステージとして司法書士の道へ。定年のない仕事とは言え、80歳でこれほどパワフルに活躍できるのはやはりマラソンの力だと納得です(体力・肉体的には40代だそうです!)。マラソン話で長く盛り上がってしまったのですが、先生の熱い想いが伝わってきたインタビューとなりました。

 

※インタビューの内容は2021年7月取材時のものです。最新の状況は事務所に直接お問い合わせいただくか、司法書士名古屋中央支部へお問い合わせください。

 

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司法書士名 北島 詔三 先生
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