伊藤 直樹 先生
名古屋中央支部に所属する先生方にインタビューするこの企画。第11回目は、土地家屋調査士の資格を有し、40名もの精鋭と共に不動産から金融、資産までワンストップで叶える伊藤 直樹先生です。
ーー子どもの頃の夢はなんでしたか?
実家は、中区丸の内にある「床秀(とこひで)」という銘木商でした。いわゆる高級旅館などの床の間や鴨居、敷居などで使われる銘木を調達する仕事です。僕も将来は、紫檀(したん)や黒檀(こくたん)、鉄刀木(たがやさん)といった銘木に触れる仕事に就きたいと思っていましたね。
とは言え家業は兄が継ぎ、僕は福祉の仕事を目指して大学へ進学しました。でも、周りの学生との志の違いを感じて1年でやめてしまいました。
ーー司法書士を目指したきっかけは?
親に迷惑をかけられないと上京し、住み込みで新聞配達の仕事をしました。そこで営業を任されると、なんと成績ナンバーワンに(笑)。でもそのまま就職はせず、将来を考えてやはり大学へ。在学中には宅建士と土地家屋調査士の資格を取りました。
そして、当時付き合っていた彼女の父親に認めてもらうために、司法書士の資格を取ることに決めたんです。
ーー司法書士試験までの道のりは?
最初の試験は大学4年生のとき。会場の前列に座っている人たちを覗きに行ったら、六法全書が真っ黒に塗りつぶされていたんです。当時の合格率が3%……受かるのはこの人たちかと思いました。
その年は不合格でしたが、専門スクールなども利用しながら次の年に合格。実は、大学4年生で名古屋に戻って彼女と結婚したんです。つまり今の奥さんです。
結婚したのが2月で、3月に大学を卒業して7月の試験で合格しました。いろいろと順番がおかしいですが、まぁ結果オーライでしょう(笑)。そして8月には兄を引き込んで総合事務所を創業しました。
ーー事務所の雰囲気を教えてください
司法書士をはじめ、行政書士、税理士、土地家屋調査士、測量士など40名のスタッフがいます。登記だけでなく不動産の売買もプランニングも……当然、資格ごとにできる業務範囲はあるけど、僕にとっては垣根がない。
「これはうちの会社ではできません」「これは僕の業務ではありません」ではなく、うちにご相談いただけたらすべてが完結します。
こだわって表現したいのは、ワンストップサービスではなく「ワンストップショッピング」。つまり、依頼者が買い手であり主人公だということです。
私たちは「お客様にわずらわしい思いをさせない」をモットーに、お客様がまだ口にしていない部分にも気づけるように配慮しています。わずらわしい思いは私たちがすればいいんです。事務所には多彩なメンバーが集っているので、まるで下町ロケットのような雰囲気ですよ。
ーー仕事のやりがいは?
人が好きなので、日本人が愛する土地を大切に扱う仕事にやりがいを感じています。
過去に問い合わせやご依頼をいただいた方には、毎月オリジナルの読み物をお送りしています。年に数回、数百人規模で行っている参加費無料のセミナーもいよいよ150回を目前にしています。
コロナ禍での開催を模索しながら、皆さんのお役に立てることを考えていきたいですね。
ーー印象深いエピソードは?
32歳のとき、バブル崩壊で13億もの負債を抱えました。不動産や山一證券株式などなど……そのときはどうしようかと思いましたが、前を向いて返済へと踏み出しました。
しかしその後、とある企業関連の事業で詐欺事件に巻き込まれて、さらに13億の負債を肩代わりすることになりました。まるでジェットコースターのような人生ですよね(笑)
ーーオススメの本はありますか?
山本周五郎さんの人情ものが好きです。あとは、渋沢栄一さんの「論語と算盤」は愛読書です。愛する日本に関する本なども読んでいます。
一緒に働く土地家屋調査士である息子、紘一郎の名は「八紘一宇」から名付けました。ご存知ない方、スマホで調べてみてください。紀元2600年(昭和15年)に宮崎に八紘一宇の塔が建てられ……日本愛です。
ーー趣味や息抜き方法を教えてください
小さい頃から書道をやっていて、子供師範代だった小5のときに実家の看板を書かせてもらいました。いまも年初めなどに抱負をしたためています。
あとは、平成26年にガン宣告と脊椎狭窄症の手術を経験してから、赤ワインから白ワインへと変えました。ホットヨガも16年続けていますね。
病気を機に娘夫婦と同居を始めたのですが、いまの1番の楽しみは孫と毎日お風呂に入ることです。
ーー今後の目標はありますか?
「死ぬまでセミナー」ですね。昨年まで、愛知県土地家屋調査士会の会長職や連合会の副会長も兼任するなど忙しい日々でしたが、今後も生涯現役で頑張っていきたいです。
あいち事務所で一緒に働いてくれる方がいれば、ぜひ一緒に頑張りましょう。
ーー伊藤先生、ありがとうございました!
取材/テキスト ライターチームマムハイブ(https://mamhive.com)
インタビュアーより
司法書士としての業務のほか、セミナー講師や土地家屋調査士としての業務をパワフルに貫徹されている伊藤先生。自らを「商売人」とおっしゃる通り、常に時代を見据え、顧客のニーズに寄り添い、さらに人の心をつかむ話術を兼ね備えていらっしゃいます。すべてお任せできる頼もしさにファンが多いのも納得です。ありがとうございました!
※インタビューの内容は2022年1月取材時のものです。最新の状況は事務所に直接お問い合わせいただくか、司法書士名古屋中央支部へお問い合わせください。
◆あなたもインタビューを受けてみませんか?◆
中央支部の会員さんのなかでインタビューをご希望される方、「この会員さんのインタビューが見たい」という推薦をいただける方がいらっしゃれば、お気軽に中央支部までご連絡をお待ちしております。
(希望者多数の場合、ご希望に沿えない場合もございますのでご了承ください。)
司法書士名 | 伊藤 直樹 先生 |
---|---|
所属事務所 | あいち事務所 |
住所 | 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内1丁目5−28 伊藤忠丸の内ビル2F・3F |
電話番号 | 052-231-5487 |
WEBアドレス | https://aichi-i.com/ |