岩田 大 先生
名古屋中央支部に所属する先生方にインタビューするこの企画。第12回目は、学生時代から続けていたアルバイトがきっかけの意外な特技をお持ちの岩田 大先生です。
ーー司法書士を目指したきっかけは?
高校生の頃に法律関係の仕事に興味を持ちました。そして大学は法学部に入学。将来は法律専門職に、と考えていたところ、自分の性格では訴訟関係で相手方と争う弁護士は向いていないように感じて、司法書士を目指すことにしました。
勉強を始めたのは大学3年のときから。当初は「卒業する頃には合格するだろう」と軽い気持ちでいましたが、なかなか合格することができず、27歳まで受験を続けることになりました。
ーー受験中の過ごし方について
大学1年の頃から、ホテルの宴会場で設営と料飲サービスのアルバイトをしていて、試験に合格するまで続けていました。ホテルの従業員からは「社員にならないか」と勧誘をいただいていました(笑)
当時の経験のおかげで、お皿を片手で4枚持ったりビールの中瓶を両手で7本持ったりできます。スプーンとフォークで料理の取り分けをするなど、今でも懇親会などがあると重宝されていますよ(笑)
必死で勉強をはじめたのは合格の2〜3年前からですね。夜や土日はアルバイトが入っているので、基本的には昼間に1日10時間は勉強しました。
ーー仕事のやりがいは?
法律職に就きたいと思っていたので、自分が勉強した法律知識を仕事に活かせているのがとても楽しいです。また、依頼者の方から感謝されることも仕事の励みになりますね。
業務内容は不動産の取引が多く、司法書士という職種になじみのない依頼者の方も多いので、少しでも親しみやすさと印象が残るようにしたいと心掛けています。
ーー印象深いエピソードは?
新人のころ、相続人調査で明治以前に出生された方から戸籍を取得して現在をたどる仕事があったんです。昭和初期より前に生まれた方は、兄弟の人数が非常に多く、最終的には100通以上の戸籍を請求して、相続関係説明図は2メートルになりました。
その半年ほどの間は絶えず戸籍謄本とにらめっこをして、各役所に請求をかけていましたね。おかげで戸籍謄本を読み解けるようになりました(笑)
相続関連のご依頼では、生まれてすぐに離ればなれになったごきょうだいの出会いなどの感動的な場面を目の当たりにすることもありますよ。
ーー苦労したエピソードは?
2021年のGW明けに体重が2週間で15kgも落ちたんです。忙しさが落ち着いてから病院に行ったところ、血糖値が異常値を叩きだして緊急入院することになりました。2日ほど集中治療室に入り、その後も3週間入院しました。
コロナ禍だったのでひとりで病室で過ごしていましたが、病院の白い壁をずっと眺めているうちに、高齢者の方が長い入院で認知症が進む傾向にあるのがわかりましたね。
今はずいぶん良くなりましたが、三食きっちりと食べて、野菜を意識的に摂るなど体には気をつけるようにしています。
ーー趣味や息抜き方法を教えてください
スポーツ観戦のなかでも野球観戦が好きで、中日ドラゴンズを応援しています。バンテリンドームナゴヤ(旧ナゴヤドーム)の初年度の開幕戦も観に行きましたよ。
ここ数年はめっきり機会が減りましたが、落合政権の時代は年間10試合以上、クライマックスシリーズや日本シリ―ズもドームで開催される試合の半分くらいは観戦に行っていました。荒木元選手の2000本安打の試合にも立ち会うことができ、山本昌元選手の引退試合も観に行きましたね。
自宅マンションの踊り場からドームが見えるので、もっとドラゴンズには強くなってもらって、家を出る時に元気をもらいたいですね。
ーー子どもの頃の夢はなんでしたか?
小学生の時の成績はオール3程度でしたが、将来の夢は国会議員とか内閣総理大臣などと文集に書いていた記憶があります(笑)
3人きょうだいの長男で両親が共働きだったので、小学校3年生から料理の手伝いなどをしていました。夢は料理人という時期もありましたよ。
ーー事務所の雰囲気を教えてください
僕が入った当初は、代表1名と先輩の事務員1名だけの事務所でした。その後法人化をして、現在は司法書士4名と事務員3名の事務所です。メンバー全員が5年以上在籍しており、仕事内容で担当を分けることなく、自ら仕事を進んで探して業務を行っています。
僕自身、合格後に不動産登記法の大改正、会社法の施行と大きな法改正があり、そのたびに新しい法律を勉強して知識をつけていくのが大変でした。今後は司法書士が担っていく分野も増えていくと思うので、これまで以上にニーズに応えられるように知識を蓄えていきたいと思っています。
ーーオススメの本はありますか?
司法書士の「金子 登志雄先生」の書籍は勉強になります。合併などの組織再編のご依頼では計算関係が難しく……少し古い書籍ですが「目からウロコ!これが増減資・組織再編の計算だ!」は非常にわかりやすく、よく読み返しています。
ーー今後の目標や若手へのメッセージはありますか?
実は10年程前まで、青年会である愛知県青年司法書士協議会「昭和会」の執行部にいました。歴史が一番古く、会員が約300名ほどいたのですが、執行部の担い手がいなくて自分の代で青年会を解散することになってしまいました。当時はそうするしかないと思っていましたが、時間が経過した今、本当によかったかどうか自問しています。全国で唯一、愛知県には青年会がない状況です。
青年会は、若手同士のコミュニケーションやスキルアップなどにとても有益です。どなたかやる気のある方がいらっしゃれば、ぜひ復活させていただけると嬉しいですね。
ーー岩田先生、ありがとうございました!
取材/テキスト ライターチームマムハイブ(https://mamhive.com)
インタビュアーより
ご自宅からドームが見えるほどのドラゴンズ愛や、大病のご経験について気兼ねなくお話してくださった岩田先生。未来の司法書士の皆さんに「司法書士は社会のためになる、とても魅力ある仕事ですよ!」と温かいメッセージをいただきました。ありがとうございました!
※インタビューの内容は2022年3月取材時のものです。最新の状況は事務所に直接お問い合わせいただくか、司法書士名古屋中央支部へお問い合わせください。
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司法書士名 | 岩田 大 先生 |
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